更年期とサプリメント

更年期障害の対策としてサプリメントを使用する人も増えています。更年期障害に有効なサプリメントとはどのようなものでしょうか。また知っておきたいリスクと副作用について掲載しています。
更年期障害とサプリメントの効果
50歳を迎えるころからさまざまな症状が現れる更年期障害。女性のおよそ90%が多かれ少なかれ症状を抱えているといわれています。その症状には個人差がありますが、食生活が大きな影響を及ぼすといわれています。栄養バランスの乱れがホルモンバランスの乱れをさらに大きくしてしまうのです。
そんな栄養バランスの乱れの対策方法として効果的なのがサプリメントです。サプリメントなら食事ではなかなか摂りにくい栄養分も効率よく摂取することができるからです。最近ではさまざまな栄養分を使用したサプリメントが登場しているため、うまく活用すれば更年期障害の対策に大きく役立てることができます。
更年期障害の症状が悪化する原因のひとつが栄養を消費したり、蓄える能力が低下してしまうこと。50歳前後といえば体の衰えが急に目立ち始める時期でもあります。栄養バランスの乱れがとくに問題となって現れやすくなるのです。その結果必要な栄養が不足気味になってしまったり、ある栄養分だけが過剰な状態になってしまうといったアンバランスな状態になりやすくなります。
その意味でも更年期障害にサプリメントは効果的です。足りない栄養素、あるいはビタミンやミネラルなど更年期障害の対策に効果があるにも関わらず不足しがちな栄養分を補うことで症状を和らげることができるのです。食生活の見直しはもちろん必要ですが、それをサポートする役割としてサプリメントの存在は重要な意味を持ってくるでしょう。日常生活にうまく取り入れたいものです。
更年期に摂取したい栄養素
更年期障害の症状を和らげる方法にサプリメントの摂取があります。
日常生活のさまざまな場面にサプリメントが活用されるようになっています。健康対策はもちろん、美容目的など幅広い用途に活用され、それに合わせた多彩な商品が販売されています。特定の目的に合わせて作られたサプリメントから、目的の栄養素を効率よく摂取できるタイプまでさまざまです。
更年期障害を抱えている時に意識して摂取すると効果的な栄養素というものがあります。これらを食生活の中で摂取すると症状を和らげることができますが、食事だけで必要な分を摂取するのはなかなか難しいもの。そんな時にサプリメントを活用すると効率よく摂取することができるのです。
更年期障害の改善に役立つ栄養素としてはまずビタミンEが挙げられます。アーモンドやかぼちゃ、ほうれん草などに多く含まれている成分ですが、エストロゲンの減少によって乱れたホルモンバランスを調節する働きを持っています。
それから大豆イソフラボン。美容の分野で広く知られるようになった栄養素ですが、更年期障害対策にも効果的です。この栄養素はエストロゲンと似た働きを持っているため、ホルモンバランスの乱れを効率よく改善することができるのです。そのほか亜鉛やカルシウムなどもぜひとも摂取したい栄養素として挙げられます。
これらの栄養素をサプリメントで効率よく摂取していけば無理なく更年期障害の対策を行うことができるでしょう。摂りすぎには注意が必要ですが、試してみてはいかがでしょうか。
目的に合わせたサプリメント選び
サプリメントの摂取によって更年期障害の対策を行うケースが増えています。さまざまな栄養素を効率よく摂取することでホルモンバランスの乱れや健康状態の低下を改善することができるサプリメントは心身にいろいろな問題を抱えがちな更年期には重要な役割を果たしてくれるのです。
そんなサプリメントを更年期障害の対策に役立てるためには目的にあわせて最適なものを選択する必要がでてきます。サプリメントによって求める効果が異なってくるからです。
たとえば不眠症やイライラを抑えるためのサプリメント。バレリアンやセントジョーンズワートといったハーブ系のサプリメントが効果的といわれています。とにかく厄介な更年期障害の症状を何とかしたいと思っている人にお勧めです。
それからホルモンバランスの乱れを調節するためのサプリメント。もっとも一般的な更年期障害対策のサプリメントといえるでしょう。卵巣機能の低下とともに減少してしまうエストロゲンと似た働きを持つ成分を摂取することでホルモンバランスの乱れを調節することができるのです。代表的なものとしては大豆イソフラボンマカ、ワイルドヤムなどが挙げられます。
もうひとつ重要になるのが女性ホルモンの減少を補うタイプ。更年期の女性ホルモンの減少は避けられないものですが、減少の速度をゆっくりにすることで更年期障害の症状を和らげることができるのです。ローヤルゼリーや各種ビタミン、ミネラルなどが挙げられます。
これらのサプリメントは即効性に優れたものもあれば、長期間の服用が必要になるものもあります。目的に合わせて効果的なものを選ぶことによって効果を発揮することができるでしょう。
更年期障害とサプリメントのリスク
更年期障害の症状をサプリメントで和らげる場合、どうしてもホルモンバランスの乱れが第一の目的となりがちです。エストロゲンの分泌量の低下が更年期障害のおもな原因だけに当然のことといえるのですが、それ以外にもサプリメントで摂取したい栄養素がいくつかあります。
まずビタミンとミネラル。更年期は更年期障害だけでなく生活習慣病のリスクも高くなります。栄養バランスの乱れによって高血圧や糖尿病、高血糖、動脈硬化などのリスクも高くなります。これらの生活習慣病は更年期障害の症状を悪化させたり、ホルモン補充療法が受けられなくなるなどの影響ももたらすので注意が必要です。そのためにもビタミンやミネラルの摂取も欠かせないのです。
それからカルシウム。エストロゲンはカルシウムの吸収を促進する働きや、カルシウムが骨から流出するのを防ぐ働きがあります。そのエストロゲンの分泌量が減少することで骨のカルシウムが少なくなり、骨粗しょう症のリスクが高くなります。ですからカルシウムの摂取がとくに重要になってくるのです。また摂取したカルシウムをしっかりと吸収させ、骨に沈着させるためのビタミンDや乳糖などの栄養素の摂取も不可欠となります。
このように、更年期には心身にさまざまな影響がもたらされることになります。園対策にはホルモンバランスの改善のほか、より幅広い栄養バランスの維持が欠かせないのです。どうせサプリメントを活用するならできるだけ効果的に行いたいもの。その意味でも上に挙げたような栄養素も意識して摂取するようにするとよいのではないでしょうか。
更年期とサプリメントの注意点
ビタミンEや大豆イソフラボン、ミネラルなどをサプリメントで効率よく摂取することで更年期障害の症状を和らげることができます。これらの成分は食事だけで摂取するのは難しい面があるため、手軽に摂取できるサプリメントの意味は非常に大きいのです。
しかし、この手軽さと効率のよさが逆に問題となることもあります。
栄養はバランスが重要です。不足と同じくらい過剰も大きな問題となります。若年性更年期障害が増えているといわれている背景にも偏食による栄養バランスの乱れが原因のひとつと言われています。
更年期障害に効果があると言われる栄養素ばかりをサプリメントで摂取することで栄養バランスが崩れてしまう恐れがあるのです。必要な栄養素だけを摂取できるサプリメントのメリットも使い方を誤ればマイナスに作用してしまうわけです。
とくに50代前後の更年期には栄養の消費する能力が大きく衰えていきます。過剰に摂取した栄養分を消費しきれずに過剰な状態に陥ってしまうケースが多くなるのです。それだけに更年期障害対策にサプリメントを活用する際には注意が必要になってきます。
大豆イソフラボンなどは過剰摂取により逆にホルモンバランスが崩れたり、乳ガンのリスクが高まるとも言われています。あくまで適量の摂取が求められるのです。サプリメントはその「適量」のさじ加減が難しいという問題点があります。
更年期障害に効果的な栄養素は食事で摂取するのが理想的。サプリメントはそれが難しい場合のあくまで補助として位置づけるべきでしょう。付き合い方に注意しながら利用するようにしたいものです。
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